ビッグバンドのアレンジ解説「Destination Moon」

先日開催された菅原昇司ビッグバンド with LUNAで演奏した曲をすべてYoutubeのアップしています。
少しでも皆さまに楽しんで聴いてもらえるようにアレンジの解説をしてみたいと思います。
今回は2曲目「Destination Moon」です。

この曲を選んだきっかけはNat King Coleの歌とアレンジが素晴らしかったから。
歌詞の意味とかは分からずにメロディの明るさや歌の軽快さが楽しくて。

どうです?めちゃくちゃ良い雰囲気でしょ?
初めて聴いた時から「あ、この曲やろ!」ってなりました。その後LUNAさんに歌ってもらいたくて提案したところレパートリーにしてくれました。

歌詞の意味とかは以下のリンクから調べられると思います。

302 Moved

Nat King Cole版の特徴?としては普通は歌本編の導入として一番最初に歌われるVerseが曲の途中に挟まれていることですね。この曲を聴いたのがNat King Cole版が初めてでしたので最初は「2ndコーラスもあるんだ〜」と思うくらい自然なアレンジでした。(1:30くらいからverse)
その後他の方のを聴いて「あっ、あの部分ってVerseだったんだ」とわかったんですよね。
Beverly Kenney「Destination Moon」

verseから始まって歌本編が続きます。

私のアレンジでは最初にverseをLUNAさんに歌ってもらいつつ、Nat King Cole版の様に本編の途中でもverseを入れてみました(2:30くらいから)。

歌の後は普通はsoloが入りますがこのアレンジではsoloがない代わりに各パートのsoliという形で目立ってもらっています。
2:00あたりからトランペットとサックスのメロディの掛け合いが始まります。そして先程も紹介したverseをトロンボーンでカッコよく吹きます!

この箇所のコンデンススコア!トロンボーンのverseで転調するのがポイント!

0:44からのトロンボーンのハーモニー、|Eb-7 Ab7|のところの2nd 3rdの音が半音上がるところが好き。細かいでしょ?

そしてまた歌のkeyに戻っておしまい。

この曲ではあまり触れてませんがイントロとエンディングは何か曲をアレンジする上でとても大事にしています。曲の持つ雰囲気は壊さないよう壊さないようとめちゃくちゃ時間をかけてアイディアを出しています。その結果とてもシンプルなものになったりもします。その過程では凝ったアレンジも出来上がってますが今回はシンプルに、みたいな判断をしています。
あ、この曲のエンディングでもverseの一部分をサックスが吹いてますね。こんな感じで自分の中で統一感は出したいと思ってアレンジしています。

最後にこの曲のフルスコア

次回へ続く

前回の「Jazz Time」の解説はこちらから

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